今年の4月から施行される個人情報保護法。とはいえ我々一般ピープルが普通に生きていく分には他人の個人情報など全く必要ありません。しかし他人に悪用されるとなると話は別です。そこで今回は個人情報保護法を絡めつつ話を書いていきます。
今年の初め頃に一風変わった事件がありました。男が高校の事務室に行き「卒業生ではないが、卒業生の事情を聞きたい」と言い卒業名簿を出すように要求し、断られると「卒業名簿を見せろ」と態度を急変し窓ガラスを割り、しまいには包丁で切りつけるという事件です。
単純に卒業名簿が欲しかっただけでしょうが卒業名簿やある一定量のリストが欲しいのであれば、何もこんな事件を起こさなくてももっと簡単に入りそうなものです。
個人情報の収集方法については、以下のようなものが有名です。
1. レンタルビデオ店などで会員になる際に書く個人情報
2. 懸賞に応募する際の個人情報
3. 学校の卒業名簿
だいたいこの3つが主流になっており、特に1のようなケースだと利用規約に「個人情報を使わせて頂きます」というようなニュアンスで書いている所もあります。
また2のようなケースだと、勝手に個人情報を使っている所もありそうです。昔だと葉書で懸賞に応募・・・という方法しかありませんでしたが、今はネットという便利なものがあるのでメール一本で簡単に懸賞に応募出来ます。Vectorを見ると、懸賞に応募する際の必要事項記入欄を自動で入力するツールも登録されているほどです。
私の母もテレビでやっていた「懸賞でこんな凄いのを手に入れました」というようなテレビに触発されてか、WEB上で懸賞に応募しようとした事がありました。プロバイダメールを使っているのも駄目なのですが、それ以前に私の独断と偏見ですが懸賞は個人情報収集が目当てだと思っている関係上、それらを説明して懸賞に応募するのを止めるように母を説得しました。 中々納得してくれませんでしたが、訳の分からんメールが来たり、訳の分からん電話が来たり、訳の分からんセールスが来たりして面倒くさい事になるぞと、訳の分からん説明にやっと納得してくれました。
けど懸賞というのは物凄く合理的というか便利なものだとは思っています。何も包丁片手に高校の事務室に突撃しなくても、温泉旅行やデジタルカメラなど数万円のプレゼントを用意すれば、生きている個人情報が簡単に収集可能です。個人情報が悪用される可能性があるのを分かっていて応募するのなら、それも良いかなと思ったりしています。
3の学校の卒業名簿に関しては、同じ学校で学んだ人間を信用するしかありません。漏れたらそれはその時です。
という事でレンタルビデオ店の大手 TSUTAYAの利用規約を、近くの店に行ってもらってきました。そこの「6.会員の個人情報のお取扱いについて」という所読んでみたのですが、こういった規約の書き方は独特で私が何回読み直しても完全には理解出来なかったのですが、私なりに要約するとこのような感じでした。
ツタヤのカードが全国で使えるようになったので、個人情報の取り扱いに関してはしょうがない部分もありますが、謎のシー・シー・シーメディアという存在が怖いです。(注:もちろんツタヤとそれに関連する会社が顧客情報を好き勝手に扱っていると書いている訳ではありません。シー・シー・シーメディアもツタヤのサイト上に企業概要などが書いてあります)
個人情報が漏れるのが怖かったらTSUTAYAの会員にならなければ良いのですが、DVDやCDがレンタル出来なくなるのでそれも無理な相談です。これが懸賞に応募する際の個人情報でしたら、懸賞に応募するのを止めれば良いだけの話なのですが。そこでどうしても会員になってしまうのですが、会員の利用規約を読むうちに面白いものを発見しました。
要約するとこんな感じですが、読んでみると利用規約にはこんな事も書いてあったのかと少し驚きました。そうなるとネタ好きの私としては、実際に第三者への情報提供の停止を求めて届出書を出すとどうなるのか試してみました。相当の範囲での時間と費用もどれくらい掛かるか未知数ですが、それもまた楽しみです。
これを書いている時刻は丑三つ時に近く、私の回りのツタヤは当然の如く全て閉まっておりました。なのでツタヤのサイトに行ってみる事に。それらしい所を探してみたのですが、残念ながら届出書に関する事は見つかりませんでした。しかし「お店へのご意見・ご要望」という所を発見。ここで届出書に関する事を書いて送ればいいのですが、非情に残念な事を思い出しました。私はツタヤの会員カードを持ってなかったのです。会員番号が無いと、どうすることも出来ません。
しょうがないので後日ツタヤに行き、直接店員に聞いてみることにしました。
と、その前に個人情報保護法について軽く勉強しておこうと思い、下のサイトに軽く目を通しておくことにしました。
私の会社では、お客さんの情報が載っている書類などは全てシュレッダーを通しています。今まではお客さんの情報が載っている紙は、そのまま透明の袋に包んで捨てていたので、顧客マニアには残念な法律です。
近所のツタヤでは何か嫌なので、ほどよく離れた場所にあるツタヤへ突撃しました。何の迷いも無くカウンターへ行き「届出書を下さい。」と社員の方に伝えました。すると「何故届出書が必要なのでしょうか?」と聞いてきたので、「最近DMが頻繁に家に届くようになりました。ツタヤさんを疑っているわけではありませんが、念のため第三者への情報提供を停止する為に必要です。」と用意していた答えを言いました。
それで納得してくれたようなので、カウンターの奥から書類を取ってくれるのかと思ったのですが、書類は店に無いようで本部へ請求するとの事です。さらにその請求も理由によっては却下される恐れがあり、その事について説明された後、書類が到着すれば家に郵送で送ってもらう事にしてツタヤを出ました。
書類は後日届いたのですが、内容が堅い感じがします。実際に見た事はないのですが、裁判所とかで使ってそうなオーラさえ感じ取れるレベルです。当然といえば当然なのですが。
何が凄いかというと「会員規約に反して、貴社から私の個人情報の提供を受けていると疑われる者の名称」という欄があるぐらいです。うーん、これは困った。まさか誰かを疑うことになるとは。そんな人は心辺りが無いですし、嘘っぱちを書くわけにもいきません。それにまずは会員カードを作るのが先決です。(書類に記入欄有り)
更に根本的な勘違いですが"第三者への提供の停止"とはツタヤが関連会社内はもちろん、もし行っているのならそれ以外の会社(悪く言えば名簿会社)への個人情報提供を停止させるというものではなく、企業か個人かは分かりませんが誰かを特定しないといけないようです。(正しい使い方としては、謎のDMやスパムを頻繁に送ってくる会社名などを書くのでしょうが?)謎のDMやスパムメールは送られてきますし、勧誘電話もたまに掛かってきますが、それがツタヤから漏れたという保証はありませんし、漏れる場所などは他にたくさんあります。この欄はどう書けば良いのか悩み所です。
とりあえず封筒を送ってみましたが、ツタヤからの返事が返ってくるまでは別のお話でも。
業者さんがあらゆる手で手に入れた個人情報。自分自身で提供している場合もあれば、勝手に提供されている場合もあります。それをどう使うかが問題だと思います。私自身は電気屋などから送られてくる安売りの案内などには全く抵抗がありません。むしろ感謝さえしています。
またJTからも新しいタバコが発表されるたびに試供品と称してタバコが1箱送られてきます。発売前のタバコが吸える優越感もありますし、色んなタバコが吸える事もあり、こちらも非情に感謝しています。このような個人情報の扱い方なら、全然問題は無いと思います。それをどうするかはこちら次第ですし。
ただ、こういった使い方だけでは無いのが現状です。家に電話してきて「ハワイ旅行が当たりました。近くの喫茶店で・・・・」や、会社に電話してきて「仕事で使える資格なのですが、締め切りが今日なんです。今なら間に合いますが・・・・」という使われ方があります。こちらが拒否しようがどうしようが、電話を掛けてくるので無視は出来ません。特に会社ですと尚更です。
特にこういう使い方では、素人の方がお金ほしさに手軽に手を出せるのも問題です。振り込め詐欺もそうですが、電話番号さえあれば誰でもやる事は可能です。会社に掛かってきた資格取得の詐欺電話でも相手の方のボロが沢山出ており、素人の私でさえ「こいつは素人だな。」というのが分かりました。振り込め詐欺も同じようなものではないでしょうか。
そうなってくると、どうしても自己防衛しかないように思えます。振り込め詐欺や資格詐欺の電話はもちろん、訳の分からんメールも無視するしかありません。そして個人情報が漏れないように懸賞サイトはもちろんの事、外ではあまり住所や名前などを書かない事です。必要な分はしょうがないですが、必要の無い会員カードなども持たないようにしていますし、スタンドの会員カードなどでは名前や住所などに全くのデタラメを書く場合もあります。
今までは自衛しか道は無かったのですが、個人情報保護法が施行されればこういった被害は少しは減るかと思います。また今回のメインであるツタヤなどの店側に個人情報の第三者への提供の停止などの方法もあります。(そこから漏れているかどうかは分かりませんが)こういう法律がもっと増えればよいなーとは思います。
話は変わりますが、去年に高校の同窓会を開こうという事になりクラス全員に葉書を送りました。その際に学校の卒業アルバムを使ったのですが、10年後には卒業アルバムには名前しか載っていないかもしれません。もし卒業アルバムに名前しか載らなくなる時代が来たら、同窓会はどうするのだろう?と思ったりしました。
私の記憶が正しければ、ツタヤに"私の個人情報を第三者に漏らさないで下さい"という内容の届出書を送ったのですが、あれから一ヶ月近く経とうとしているのに返事が来ないという危機に面しています。封筒を送る前に書類の有無や判子の押し忘れは嫌というほどチェックしたのでこちらのミスは無いと信じたいのですが、封筒を糊で閉じるのを忘れていそうな自分が怖い。
どちらにしろ、返事が無いのは確かです。これは困った。返事が無いことにはリアクションの取り様がありません。とりあえずツタヤは置いておいて、別のお話。
個人情報保護法というのが施行されると企業レベルでは何かと大変かと思いますが、我々一般ピープルでは特に変化は無いんじゃないかなーと思います。保護法が施行された所で、訪問販売が無くなるわけでも無く、ピンクチラシがポストから消えるわけでもなく、スパムメールが来なくなるわけでもありません。そもそも個人情報を人が管理している限り、何処からか情報が漏れてしまう可能性がありますし、お金と引き換えに自ら漏らす人もいるでしょう。
ヤフーか何かが大量の個人情報を流失したというニュースをテレビで見た事ありますが、仮に私が数万・数十万人の漏れた情報の中の一人だとしても、特に何とも思わないでしょう。もし被害があるとすればスパムメールや勧誘の電話が少し増えるだけです。会社に電話を掛けてくるのだけは許せませんが、それ以外はどちらかというと楽しんで対応しているので問題ではありません。むしろ最近訪問販売や電話が来なくなって寂しい思いをしているくらいです。
一般人からすれば、個人情報保護法よりも訪問販売や電話の方がよほど問題なのです。そんな訪問販売について書いていきましょう。
私が仕事の関係で、いかにも訪問販売の人が狙いそうなアパートに1年ほど住んでいる時期がありました。やはり狙われやすいアパートがあるみたいで、頻繁にインターホンを鳴らされました。
事の起こりはアパートに面している駐車場に車を停めた時です。二階の部屋に行こうと階段を上がろうとした時、おじちゃんが声を掛けてきました。
「○×アパートは何処ですか?」
何処も何も、おじちゃんが立っている場所が既に○×アパートの敷地内だったので「ここですよ。」と答えました。するとなにやら世間話をしながら、いっしょに階段を上がってきます。2階の誰かに用事があるのだろうと思っていたので、普通に受け答えしながら部屋の鍵を出しながら「ほんじゃ、おじちゃん。」というと、おじちゃんも私の部屋の前で止ります。はて、一体?
すると新聞の勧誘を始めてきました。なるほど、最初からこれが目当てだったみたいです。ただその日の晩飯は、お持ち帰り仕様のマクドナルドで良い香りをかもし出しているではないですか。物凄く腹が減っており、なおかつ一秒でも早く食べないとポテトが冷めて不味くなってしまいます。
冷めたからといって電子レンジで再加熱すると、不味くなるのを知っていたので私は急いでいました。丁重に断って玄関に入り扉を閉めようとすると、何故か扉が開きます。んっと思うと、おじちゃんの手が見えていたので無理やり扉を開いたのでしょう。更に私は不意に開いた扉のせいで、バランスを崩してコケかけてしまいました。
すると不思議な事に私が怒っているじゃありませんか。先ほども書いたように、訪問販売や電話の類を楽しむ性格上、イラつく事があっても怒るという事は過去に一度もありませんでした。それ以前に私の性格上激怒というのは過去に一度もありません。始めての激怒の理由がまさか新聞屋の勧誘とは思いもしませんでした。怒った理由は勝手に扉を開けられた為か、飯を邪魔されたのか、バランスを崩した際にアツアツのポテトにジュースが掛かってしまったせいなのか、どれが理由はわかりません。が、とりあえず物凄い怒ってました。
とりあえずおじちゃんの勤めている営業所の電話番号を聞いて、「ポテトがフニャフニャになったじゃないか!!」と言ったかどうか覚えてないぐらい、そこの所長さんに怒りをぶちまけておきました。
しかしいざ我に変えると、残っているのは冷めたポテトとぬるくなったジュースだけでした。反省。そして学んだ事は、時間が無い時やこちらの精神状態が不安定な時は、訪問販売・勧誘員は無視して扉を閉める。彼らを人間と認識しない。返事しない。喋らない。目を合わせない。そもそも扉を開けない。しつこい場合はさっさと110番。これに尽きると思いました。
ちなみに後日、営業所から電話があり「あなたの家を勧誘禁止区域(うろ覚え)に指定しました。これで今後勧誘員がくる事がありません。」と伝えられました。そんなのがあったんですね。
これまた上のアパートに住んでいるときです。NHKが集金にきたのですが「テレビ置いてるから金を払え。」という理論が嫌いでお金を払いませんでした。そもそもこのアパートに来てからテレビは目覚ましテレビしか見てなかったのです。
私が取った行動は、「身分証明書を見せて」と言い相手がカバンを漁っている隙に扉を閉める・相手が諦めるまで世間話をする・給料明細を見せる。と3つほど使いましたが、暇な時は世間話攻撃を多様しました。
と、私の所に来たのは普通の勧誘です。レベルでいえば低い?部類に入るでしょう。もっと高レベルな勧誘にも来て欲しかったのですが、残念なことに消火器売りやエホバの使い系の人たちは全く音沙汰無しです。
そんなのが来たときにはどう対処したものでしょうか?予備知識があれば、万が一の時の対応にも天と地の差が出てくるものなので、気になる方はグーグルで「悪徳商法 対策」で検索してみてください。法律事務所の方が運営しているサイトなどは特に詳しく書いてありますが、お金を騙し取る為にここまでやり方があるのかと関心しながら読みふけってしまいました。彼らはあの手この手でお金を騙し取ろうと知恵を絞っています。そして対策方法も書いてありましたが、どのサイトにも"無視する"という風に書いてありました。はやり徹底的に無視するのが一番のようです。
ネット上でも詐欺は横行してます。これらに関しては既にテレビでも取り上げていますので、いまさらいう事は無いでしょう。こちらは徹底無視だけでは対応できないのもありますが、危機意識を持っていれば防げるように思えます。
ネット上も現実にしてもこれだけ情報が出回っており、なおかつすこし考えれば話がおかしいのは直に気がつくものだと思うのですが、騙される人は後を絶ちません。それは心理的な弱さをつけこんだり、脅迫まがいの事をしたりと色々ありますが、場合によれば「これは騙される方が悪いだろ。」というのもあります。もちろん騙す方が悪いのですが。
こういう話を聞くとUG初心者サイトにいけば必ずある"自己責任"という単語を思い出してしまいます。